この記事はAIGIのダイバーウォッチをご購入いただいたお客様向けの記事となっております。

初めて腕時計を使用される方へ

AIGIの時計は機械式の時計になります。

機械式の腕時計は腕に着けた動きや振動を利用して自動的にゼンマイを巻き上げるタイプが自動巻きになります。

お休みの日に時計を外している方へ

AIGIの腕時計は42時間パワーリザーブです。

週末に外し月曜日に着用しようとした時には止まっている場合があります。

時計が止まってしまった場合はネジを巻き上げる必要がございますので、土日の間も数時間ご使用になることをお勧めしております。

時計が止まってしまった場合

まず、リューズロックを外します。ここからは説明がわかりやすいよう、文字盤の数字をもとに説明していきます。(例:12時の方向=上向き、6時の方向=下向き)

リューズを6時の方向に回して頂きますと、ある程度回したところでポンと飛び出てきます。

※ポンと飛び出ない場合
少しかみ合わせが悪いケースが多いです。
その際は、ある程度戻した後、最後にリューズを12時側に少し戻してもらうとポンと出てきやすいかと思います。

この状態が、ロックが解除された状態です。
この状態をゼロ段として、一段目が日付、二段目が時刻の調整となります。

 

ゼロ段ですが、こちらを12時の方向に回すと手巻きでゼンマイを巻き上げることが出来ます。

リューズの巻き方

リューズを一回転させてから一度指を離し、もう一度持ち直して更に1回転させて下さい。

時刻の合わせ方

手巻きでゼンマイを巻き上げた後は、時刻やカレンダーを合わせていきます。リューズを二段引っ張り、必ず時刻調整から始めましょう

今、止まっている時間は10時何分ですが、この状態ですと朝の10時なのか、夜の10時なのかが分かりません。

まず一番最初に、時計にとっての午前、午後の確認をします。

時刻の通りリューズを回し時計回りに針を進めて頂き、一度12時を越えさせてください。

その際に、日付が変わるようであれば、午前0時、日付が変わらなければお昼の12時という事になります。

その後、時計回りに針を回し、現時間に合わせてください。

注意:時刻合わせをする時は、なるべく針を逆方向に回さない。

時を戻せないのと同じように、時計は、基本一方向に動くことを前提に作られています。
ほんの少し戻すのは問題ないのですが、大幅に逆方向に進めると故障の原因になります。
ご留意くださいませ。

※リューズは引っ張り出すときは、一段、二段と順番に出てきますが、戻すときはいきなりゼロ段になります。

カレンダーの合わせ方

ゆっくりとリューズを回して、日付を早送りし、調整してください。

注意:カレンダーの日付を変えるための歯車が、夜の8時前後から少しずつかみ合い始めます。


午前零時付近でカレンダーが切替わり、その後、カレンダーを変えるための歯車が徐々に離れていきます。


アギキのムーブメントでは、その時間が20:00~03:00になります。


もしもこの間に調節をしてしまうと、歯車が欠けたり、詰まったりして故障の原因となりますので、絶対に行わないよう気をつけてください。

最後に、ねじ込みロック式の時計はリューズロックをかけましょう

リューズをゼロ段の状態から、バネを押し込めます。

その押し込んだ状態で、12時の方向(上側)に回すとリューズがねじ込めます。

そのまま、ある程度ねじ込みますと、最後に止まります。

リューズが軽く止まれば十分、防水等も利きますので、あまり無理にねじ込まないようにしてください。

【注意点】
リューズロックが開いたままだと、ここから水や湿気が入って故障の原因になります。
時刻やカレンダー調整をした場合は、必ずリューズロックを閉めた状態をご確認頂きましてからご使用ください。

注意点

それでは、ここからは機械式時計の特性についてご説明させて頂きます。

一番初めに、機械式とクォーツ式(電池式)は別物ですというご説明をさせて頂きました。
その一番大きな違いは、「時間の誤差」になります。

クォーツ式(電池式)の時計は、通常月差(1カ月)で15秒程度です。
また、電波時計やスマートウォッチといった商品は、時間の狂いなく正確に計測することが出来ます。

現代社会において、時刻は誤差なく計測出来る時代となっております。

ところが、精密機器のカテゴリーになる機械式時計では、一番いいものでも「毎日10秒前後の誤差」が生じます。
1日10秒と仮定しますと、10日~2週間もすると2~3分程ズレていることになります。

毎日、時刻はズレますが、機械式時計はそれで正常です。
このズレ幅は、気温や湿度などの自然状況、また使い方等によっても異なります。

極端な話をしますと、寝ている時に、時計をどう置いているかでも変わってきます。
機械式時計では、「時刻はズレるもの」とご理解くださいませ。

また、繰り返しになりますが中の機械は精密機器になります。
実際、髪の毛の3分の1程度の細さのパーツや、1mm以下という小さな部品もあり、非常にデリケートなものです。

手に着けていて何かに軽くぶつけただけでも、1日に大きく時間が狂ったり、時計が動かなくなってしまう事もございます。

「非常にデリケートなものだから、丁寧に取り扱わないといけない」と、頭の片隅に入れておいていただければ丁度よいかと思います。

精密機器の腕時計は、電池の時計に比べると、はるかに故障もしやすく、修理や微調整が必要です。

そのため、一般的に、修理の対応年数は、クォーツ式(電池式)よりも長いことが多いです。

ヨーロッパでは、家でも100年前のものをずっと使い続けていたりします。

1つのものを修理しながら長く使い続けていく、そうした文化の中で生まれたものが機械式時計なのではないかと思います。

勿論、機械式時計は、故障もしますし、定期的なメンテナンスも必要になります。

極端な話、お買い上げ後すぐに、止まってしまう事もございます。

ただ、1つの時計を修理や調整、そして定期的にメンテナンスをしながら、長く使い続ける。

そうした考え方が機械式時計の根底にあることを、ご理解頂ければ幸いです。

利便性を追求したクォーツ式(電池式)とは、正直、真逆の商品ではあります

ですが、日々ゼンマイを巻き上げたり時刻合わせをしたりと、時計に触れる回数も多く、愛着を持ってお使いいただくにはぴったりではないでしょうか。

定期的なメンテナンス(オーバーホール)について

最後に定期的なメンテナンス(オーバーホール)についてです。

機械式時計は精密機器ですので、何年かに一度車検の様に、定期的なメンテナンスを行った方が、より長くお使い頂けます。

オーバーホールの期間は3~4年に一度ぐらいを目安にしてください。

一般的に腕時計は壊れてから修理にお持ち込み頂くことも多いのです。
しかし、長くメンテナンス無しで壊れた時は、機械の様々な箇所に負荷がかかっている場合も多いです。
出来るだけ定期的にメンテナンスを行って頂くことで、時計の状態はよい状態を保てます。

ぜひ覚えておいてください。

最後に

世界に1000個しか存在しないアギキの時計が今あなたの手の中にあります。

ぜひ大切に末長くお付き合い下さい。